美少女戦士 イグニス・ドラグーン・ユイ!

 「“他人を見るのも怖いんだ、愛され方も愛し方を知らないから”」

 と、ユイは言いました。


 上空にて、そのユイの台詞を聞いた竜一は、不意に自分の頬に“暖かな筋”が滴るのを感じました。

 「そうか…。そうだったんだね。達也くん」
 上空でその戦いを冷徹に傍観していた彼でありましたが、しかしです。
 しかし彼は、ユイの真心に触れると、その優しさに涙を流してしまってといたのでした。
 
 彼のセンシティブは、『雷竜』の鋭利な牙であると同時に、究極の“思いやり”でもありました。

 彼は少女の直情に涙し、彼女の命を尊びました。

 いえ、この瞬間にあって彼は、少女の一部になりえたのです。
 

 だからこそ、竜一は彼にとってノイズであったはずのユイ(炎竜)の身を案じ、 
 
「…だが、いけない…!
 近寄っては駄目だ…。 駄目なんだ、“その光”はッ!」
 と、叫んだのでした。

 
 「死ぬぞ…! “その光”はキミを殺す…!」
 彼の心は激しく乱れていました。
 「それは… “3億6千万ルクスの超光線”なんだ!」