美少女戦士 イグニス・ドラグーン・ユイ!

 と、そこへ、思わぬ第三者が現れるのでした!
 
 
 「ひどい!」
 散乱する本をみて、ユイの第一声はそのようなシンプルなものでした。
 
 息切れが激しく、次の言葉を絞り出すのに時間がかかります。
 「ハァ、ハァ…よ、よく分かんないけど、ともかく! ふたりとも、止めて!」


 「あなた…?」
 入院患者用の薄緑のローブ一枚の少女。けれど、美奈子には分かりました。
 「ユイちゃん!?」

 
 ……!!

 「え? 何で知ってるんです!?」
 ユイは膝に手をついて息を整えます。
 

 「そうか…いえ!」
 美奈子はこの屈託の無い少女に好感を覚えはしましたが、いえ、今はそんな感慨に耽っている場合ではありません。
 「いえ、だめよ、逃げて!」