一体自分が何故図書館へ向かうのか、そこで何が自分を待ち受けているのか、その確証はユイの中のどこにもありません。
自分の中で何が起こっているのかも分かりません。
ただユイは病室のベッドで達也少年の声を聞いただけなのです。
達也の声は、ユイの無意識下の幼少の記憶とリンクしていたに違いありません。
そうです、彼女も虐待の経験を持っていたからです。
その記憶は心の底に沈められてはいますが、決して朽ちる事はないのでしょう。
……けれど、そのお陰で彼女は達也の感情の断片だけで、彼が抱える“死招性”に気付けもしたのでした。
自分の中で何が起こっているのかも分かりません。
ただユイは病室のベッドで達也少年の声を聞いただけなのです。
達也の声は、ユイの無意識下の幼少の記憶とリンクしていたに違いありません。
そうです、彼女も虐待の経験を持っていたからです。
その記憶は心の底に沈められてはいますが、決して朽ちる事はないのでしょう。
……けれど、そのお陰で彼女は達也の感情の断片だけで、彼が抱える“死招性”に気付けもしたのでした。


