美少女戦士 イグニス・ドラグーン・ユイ!

 「…気にしないわ。
  美幸ちゃん。あなたの気持ち、よく分かったから」


 「ありがとうございます…」
 「単刀直入に言いますが…私は今、怯え荒ぶる竜の存在を感じています」


 「…な…!」
 美奈子は戦慄しました。
 「それは『雷竜』…!?」


 「いや」
 裕が掌を見せ、『急ぐな』のジェスチャーをします。
 「どうやらその竜は、一緒に盗み出された『美神の簪(かんざし)』の方のようだ」
 「つまり『雷竜』ではなく、『光竜』だ」



 「美奈子さんにとって……。
 つまり『闇竜』にとって、それは危険な相手なのでしょう?」


 「…そうだけれど、力だけで言えば…『闇竜』の方が上なの。そうでしょ?」


 「国連のカテゴライズでは、まぁ、そうなるが…」
 裕は視線を落とし、言いました。
 「けれど、今回は違う…」