「うん…二人でなら…!!」

………

 そうした、少女達の希望と勇気はマクロの波動となって放射状を成して瞬く間にも世界中に広がり、あるシャープネスを持つ人……
 例えば、“雷竜”を擁する南竜一に感受されました。

 いえ、もちろん、それは雨の日に撮られた日光写真並の不鮮明さに過ぎません。

 誰のどんな思念なのか…

 南竜一には分かりません。
ただ、『何か』を感じただけです。

 しかし彼の従者、“雷竜”は…

 「0.001%でも分かってくれる人がいるなら大丈夫、生きてゆける」
 …というユイの感情を“食した”ときに激しい癇癪(アレルギー)を発症したのでした。


 何せ…雷竜は南竜一の、
 「じゃあ仮に、世界の99.999%の人間が、優しく思いやりある人々であるとしよう。 でも僕は0.001%でも優しくない人間がいる世界をやっぱり、恐怖し呪うんだ」
 という根幹を“主食”にしていたのですから…