不機嫌な果実



料理が運ばれてくる間、例の社員旅行の打ち合わせをした。


――つもりだったが、話は横路にそれていく一方だった。


だが、それも心地よく感じるほど、麻紀には楽しい時間だった。


そして、スタッフにより次々と運ばれてくる料理。

二色のマルゲリータに、鯛の海藻包み。


トマトとモッツァレラチーズをスライスしただけのシンプルなサラダ・カプレーゼ。


魚介のリングイネ・スパゲッティ・アッラ・ペスカトーレ。


サフランで色付けされた、チーズたっぷりのミラノ風リゾット。


小皿に取り分け、それらを口に運んでみる。


「うーん、美味しい!」