「早い方がいいと思って」 「早いっていったって、ようやく企画が採用されて、これからプロジェクトが動き出すんだよ。 やっと仕事が面白くなってきたこの時期に、結婚なんてまだ考えられない。 今は自分に与えられた仕事だけを頑張りたい」 「そっか。麻紀は、結婚してからも仕事を続ける気はあるの?」 「うん。そのつもりだけど?」 「そっか」 ふぅーっと、長い煙を吐いた弘樹の顔を横から眺めた。 何を考えているんだろう。 「弘樹は働く女は嫌?」 「いや、別に」