不機嫌な果実




「そろそろ寝ましょうか」


「そうね」



お互いの腕の中で眠りに就いたときには、カーテンから朝の眩しい光が差し込んでいた。



一晩を共にしたけど、それでも眠るのが惜しいくらい、麻紀の心は幸福感で満たされた。



甘い果実の蜜に群がる蝶のように。





《完》