何度、このドアを開けてしまおうと思ったことか。 でも、羞恥心やら……やっぱり羞恥心やらが、麻紀の行動にストップをかけた。 おもいっきりタイミングを逸した手前、この騒ぎが鎮まるのを一人、ウォシュレット(温水洗浄便座)の上で待つしかなかった。 はっきりいって、情けないこの絵図。 狭い個室の中で、ドキドキしながら部屋の様子に聞き耳を立てていた。 時間にしたらどのくらいだろう。 麻紀にはものすごく長く感じられたが、その『瞬間』は突然やってきた。