不機嫌な果実



……あぁ、もう!どうしてこんなことになるんだろう。


体を小さく丸めた麻紀の頭には『後悔』という二文字だけがぐるぐる駆け巡っていた。


考えれば考えるほど、自己嫌悪に陥る。




――そう。
今から数時間前のこと。


チェックアウトで呼びに来た相澤から身を隠すために、麻紀はある場所に逃げ込んだ。


それは、トイレの個室だった。


そっと忍び込み、うまく逃げられたはずだった。


でも―――