不機嫌な果実



ボンッという鈍い音ともに300メートル先で横たわるマリーの姿だった。


『マリー!マリー!!』


悲鳴に近い声だった。


駆け寄ると、ブラウンの長い毛がトレードマークだったマリーが血で赤く染まっている。


抱き寄せると身体はまだ暖かい。


『マリー、マリー!
しっかりして!マリー!!』


何度もマリーの名前を呼んだけれど、返事はなかった。


――即死だった。


私がちゃんとお世話していたら死ぬことなんてなかったのに……。


マリー、ごめんなさい。


本当にごめんなさい。