マリーは麻紀が幼少時に飼い始めたミニチュアダックスフント。
『可愛いー!あのワンちゃん、麻紀のこと見てるよ。あのワンちゃん飼いたい!
ねぇ、パパママお願い!お世話は自分でちゃんとするから麻紀のおうちで飼おうよ!』
濃いブラウンの艶々の毛並みに、円らな瞳が可愛くて。
おもちゃで遊んでいるときも、すやすやと眠っている姿も、本当に可愛くて。
ペットショップで一目惚れした麻紀は、渋る両親を説得し、きちんとお世話をするという条件で飼い始めたのだった。
麻紀とともに成長し、マリーは本当の家族のように過ごした。
キャンプにも海水浴にも、いつもマリーは一緒だった。
ずっとこんな日々が続くと思っていた。
それなのに――…。


