「何がわからないんですか?」 ち、近い。 近すぎる。 そんなに近寄らなくてもいいじゃない。 「何がって、何もかもよ!だからそんな話を持ち出してあたしに何が言いたいわけ?“あの頃が懐かしかったですね”とでも言いたいの?」 「う〜ん、それも若干あります。でも、あれだけインパクトのある出来事だったのに、渡辺さんの心には僕が少しも映っていなかったという事実にショックを受けてるところですけどね」 「………」 ちょっと待って! そんな哀しそうな顔で見つめないでよ!