「……すみません。ちょっと言いすぎました」


ちらっと小菅を見ると、申し訳なさそうに頭を垂れていた。


そんな風に謝られると、麻紀としてもどうしたらいいのか分からなかった。


第一、どうして小菅が自分のことにこれほどにまで食い下がってくるのかが不思議だ。


殊、相澤に関しては。


さらには、麻紀自身も自分の中の心の変化に戸惑いを感じざるを得なかった。


小菅が時折見せる哀しい表情を気に留めたり。


そうかと思えば、麻紀の自尊心を擽る巧妙な言葉かけにドキドキしたり。


小菅の一挙手一頭足から目が離せなくなっていた。