終わってしまった。


わたしと先輩の関係。



甘美で痺れるような秘密の関係。


だけど、秘密は秘密。



周りにバレてはいけない関係だった。


そんな関係を長く続けられるわけなかったんだ。



そして今、終わった。




この公園から出たら本当に最後。


もう奏さん、あなたとは会うことはないでしょう。



「あっ、ありがとう」


後ろから聞こえてきた奏さんの少し大きな声。



感謝されることなんてしていない。

だってわたしは2人が一緒に過ごすはずだった時間を取り上げてしまっていたのだから。



わたしと快斗先輩が一緒のところを見て奏さんは苦しんだはず。

悲しくて涙を流した日もあると思う。


それなのにわたしに感謝するなんて、人が良すぎます。




わたしは…

感謝なんてできない。