「てか誰と?」


ロッカーに鍵をかけて、その鍵をズボンのポケットにつっこむ。


「聞いて驚かないでよ?」


「なによ、焦らさないでよ」


少しだけほっぺたを赤く染めると、恥じらうように笑いながら言った。


「如月優斗先輩!」


あまりの驚きに言葉を失ってしまうとはこういうことなのかな?


それとも、近所迷惑ってわたしみたいな人をさして罵る言葉なのかな?


「っっええぇぇぇぇぇぇぇ!?」


狭い更衣室ではわたしのうるさい声は木霊して、きっと近所の住民は心の底からわたしを恨めしく、憎いだろう。


きっと更衣室で着替えていた先輩、同級生、みんなわたしをふざけたやつだと、口では言わないけど心の中で思ったにちがいない。


近所からの苦情…きたら確実にわたしのせいだ。


みんなもきっとわかってる。


苦情の原因はわたしだと。


今さら遅いが自己嫌悪…。


わたしの口を縫ってやりたいとこだ。