だって、そんなにも哀しそうに“子ども扱いする”だなんて言われて、
はい、そうですか、なんて思えるわけないじゃないですか。
先輩は隠そうとしてるのかもしれないけど、全く隠しきれてないです。
先輩…、自分の感情を抑えられないほど、“カナ”さんのことが好きなんですね。
確信してしまった先輩の気持ち。
先輩のいう幼なじみは、“カナ”さんとの関係を紛らわそうとして言ってるにすぎない。
わたしは…、こんなに身体を重ねても、先輩の心には入っていけなかった。
だってあまりにも“カナ”さんの存在が大きすぎる。
なのに、まだ続けるんだ。
このカラダの関係。
だって、もしかしたら…なんて考えてしまうんだもん。
望みはあるかも、だなんて変な期待しちゃうんだもん。
今日の先輩との行為中に流れた涙は決して気持ちいいからでも痛いからでもない。
その涙の理由はわたししか知らない。
…わたししか、知らなくていい。
