バスタオルが剥ぎ取られて、何も着ていないわたしはこれ以上ない恥ずかしさに手で顔を覆った。


やばいよ…


何コレ…


こんなの、心臓持たない!


バスタオルの上からとは違う感触に戸惑う。


たった一枚の布があるなしで全然違う。


思わず声が漏れる。


勝手に反応して、自分の身体とは思えないようなありさまに身をよじってしまう。


“怖い”


そんな感情なんてない。


あるのは、恥ずかしさと気持ちよさと淋しさと……期待。


“カナ”と呼ばれることに悲しさと淋しさを覚えながらも、もうあまり考えられなくなってる。


先輩が与えてくれる感覚に頭が真っ白になっていく。


ダメだ…


…もう、


――――何にも、


―――――――考えられない…





途切れゆく意識の中で、最後に聴いたことばは…


……きっと聞き間違い。




聞き間違えていて…




涙が一筋流れ落ちて、意識は途切れた。