自分でも何言ってんだー、ってくらいビックリした。

でも、先輩の表情がみるみる変わるに従って、そんな悠長なことを考えてる場合じゃないって思った。

冷たい。

ただそれだけだった。

先輩の表情はわたしの言葉を聞いてから明らかに冷めた。

目が死んでるようで、口も瞑ってて、こんな先輩の表情を見るのは初めてで、正直どうすればいいのかわからない。

何がダメだったのか、好きって言葉がダメだったのか…よくわからないけど、とりあえず先輩の禁止ワードを言ってしまったことには変わりない。

どうすれば…

このイヤな雰囲気がどうしても耐えられない。

「いや、あのっ…冗談ですよ、冗談」

空笑いでもなんでもその場をとにかく取り繕いたかった。