「新城さん!」

「は~い、今行きます」


制服のスカートを翻して呼ばれた方へと向かう。



「ちょっとこれ頼まれてくれないかな?」


そう言われて差し出されたものはカートにいっぱい乗った郵便物。


「いいですよ」


いつもやりなれたものだし。



そう言ってカートごと受けとるとそのままカートを押して郵便局に向かう。


送らなきゃいけないものを毎週木曜日に大抵まとめて送る。

速達とか急ぎのときにはその都度対応するけど、そんなこと滅多にないね。めんどうくさがりな人がいっぱいいるから。




やっとの思いで郵便局に持っていき、さっさと用事を済ませる。


「お願いします」


受け付けの人につげて軽くなったカートを押して帰る。

カラカラと高温の音も軽くなったと思わせるのに十分だった。