秘密のカンケイ


快斗先輩は塚原さんを上手く口車にのせ、席を移動させると空いたその席にすっと座った。


快斗先輩が隣ってことに酷く喉が渇いて、水分を求めて目の前にあったカクテルに手をのばす。


飲み物~!


あと数センチ、あと数センチでカクテルに手が届く。


そう思ってたのに、その手をガシッと掴まれ水分を奪われてしまった。


掴んだ相手は快斗先輩で、何も言えないことをいいことに「ばかか」、そんな言葉を言い放たれる。


ばかって言われようと、どんだけ罵られようと、それを言うのが快斗先輩先輩だとしても(快斗先輩だったら少し傷つくけど)、喉が渇いて仕方ないんだー!!!


「喉渇いてるんです」


そう快斗先輩を見つめた。


さすがに睨むことなんてできなくて、他の人ならこの掴まれた手だってすぐに振りほどいてでもカクテルに手をのばすのに。


「今水頼んでやるから」


なるほど!


水という選択肢もあったのか!


こんなばかはほっといて、快斗先輩はてきぱきと店員に注文してくれて、納得して力の抜けたわたしの手もそっと膝の上に下ろしてくれた。