「茜にとって好きな人よりもさくらだった。さくらを悲しませたこと裏切ってしまったことが何よりも許せなかった。」
「だって茜は一言もそんなこと…」
「あの時、さくらは誰の言葉も聞かなかっただろ。自分の中で裏切った俺たちのことすべて許せなかったんだろ。俺も茜も聞かれなかったから言わなかっただけ。茜だってさくらから俺のこと何も聞かされてない。同じだったんじゃないのか」
「それはっ」
「茜だって何度もさくらに話そうと思ってた。だけど、さくらはこんなこと話してしまったら嫌われるんじゃないかっていつもおびえてた」
わたしと同じ…
茜もわたしと同じように苦しんでいたんだね。
しかも相手はわたしとは違って好きな人だった。快斗先輩の時のように。わたしがどれだけあの時傷ついたか知ってるから。
茜は余計にわたしに言えなかったんだね。
でも、どうして?
それなのにどうして優斗と付き合ったの?
今になって見える多くの事実にめまいがする。
あまりにも自分勝手に過ごしてきたこの2年間のことが腹立たしくもあり、虚しくもあり。
今だったら素直に2人の話が聞ける気がするのに。
自分の自分勝手さにほとほと愛想がつく。

