秘密のカンケイ


歩いているといつものあの公園までたどり着いた。


正直ここまで歩いてきた道のりなんて分からない。



だけど、この公園は色んな思い出があって優斗との思い出はないんだなって思った。

それは良いこと。

だってこの公園、今まで良いことで使ったことない。


だからこの公園の思い出なんてない方が絶対にいい。




いつものベンチに座ろうと歩みを進めるとそのベンチに影が見えた。

最初はぼんやりとだったけど段々とはっきりと姿をとらえることができて、それが思わぬ人物だったから少し後退りしてしまった。


明かりが何個もあるわけじゃないから夜の公園なんかで姿形をちゃんと見極められるわけじゃない。

だけどずっと一緒にいたからこそその人のちょっとした仕草や背丈、格好なんかでわかる。



後退りしたときに砂を擦ってしまいジャリっという音が夜の静かな公園で一際大きく聞こえた。

もちろんベンチの人も聞こえたみたいでこちらへ振り向く。



わたしを捉えるとやっぱり驚いた様子でベンチに足を当てながら立ったせいでグラっとベンチが揺れた。