だから、 まさか羊の皮をかぶってたなんて知らなくて。 優しい先輩。 ただそんな風にしか思ってなくて。 突き付けられた現実は非情だった。 なのに、求めてしまった。 すがってしまった。 傍にいたいと、心から願ってしまった。 ただ、先輩の傍にいられるだけでよかったから。 そんな現実と直面するのは遅くない。もうそこまできていた。