奏さんのお母さんはホントに30分くらいで帰ってきた。

その間に双子ちゃんと仲良く遊んでた。

絵描いたり、おままごとしたり。

昔を思いだして懐かしかった。


双子ちゃんよりも驚いたのが奏さんのお母さんだった。

この家族の遺伝子はここからかと確信した。


若い、綺麗、可愛い、年齢不詳。



「お世話ありがとう。あとでケーキ運ぶね」

そう微笑んだお母さんは天使だと思った。



奏さんの2階の部屋に通されると、

「若く見えるけど、あれでも50のおばさんだから」

そう言われて嘘だと思った。


見えないから。

50なんて見えない。


むしろ、30でもいけると思う。




「さくらちゃんって優斗知ってる?」

…?


「快斗の兄なんだけど」


あぁ!茜の彼氏!



「顔は知ってます。でも話したことはないです」

「そっか。じゃ、もうすぐ来ると思うけど、気にしないでね。存在無視でも大丈夫だから」


いやいやいや…

来るってどういう…


無視って無理でしょ…