秘密のカンケイ


なんで先輩なのか、今となってはよくわからない。


かっこいいけど、ずば抜けてかっこいいわけじゃない。


優しいけど、もっと優しい先輩だっている。


泳いでる姿に憧れるけど、他のスイマーさんにも憧れを抱いてる。



最初は、声に惹かれた。


低くて、芯が通ってて、その声を聞いたら安心感にも似た気持ちが身体全体を支配した。


それから、先輩の性格。


おもしろくて、優しくて、この先輩いいなって思った。


この頃はまだ気になる程度で、いつの間にか好きって気持ちに変化してた。


先輩のことを考えるだけで幸せな気持ちになれる。


先輩を思うと胸が熱くなって苦しくなる。


気がついたら先輩を目で追ってる。


好き。


どこって聞かれたら、わかんない。


どうして先輩なのって聞かれたら、先輩だからかなって思う。


これから先もその気持ちは変わらないって聞かれたら、正直戸惑う。


だって、先のことなんてわかんないし、今を生きてるから。


今、先輩に抱くこの感情が重要で、この先、先輩と一緒にこの気持ちを温めあえたらいいなって思う。