月の雫 -君と歩む彼方への道-

やっと事態が飲み込めた。



さっきのは、こいつの魔道だったんだ。




(こ、こいつ………)



く、くそ……



驚きと恥ずかしさと、歯ぎしりしたいほどの悔しさで……



オレは、薄く微笑むシルヴァイラの妖精めいたきれいな顔を、思わずぎりりとにらみつけていた。