「……偽札の、原版?」 2人が同時に呟いた。 ──カバンの中の札束は、どうやら……── 2人が心の中でそう思っていると、不意に背中に固い物が突き付けられた。 2人共、ハッ、としてから心の中で舌打ち。 「その手にしてる物、カバンの中に戻してもらおうか」 冷たい声が背後からして、当然、昭、原版を元に戻す。