そして……。 「これは……。ちょっと、昭」 真輝、カバンの中を見たままで、昭に手招きをする。 「ん?」 そう言ってから、真輝が手にしているカバンに近付き、中を覗いて昭は眉をひそめた。 そこには万札の束がいっぱい。 「ん?」 カバンの中を見てて何かに気付き、今度は真輝が首を傾げた。 昭もそれに気付き、ポケットから手袋を取り出して、指紋が付かないようにそれをはめて、カバンの中から取り出す。