流れ星に願いを 〜戦国遊戯2〜

あのときこうしていれば、なんて後悔するのはやめようと、むこうに行ってからそう決めたけど。

今回ばかりはそう思わずにはいられなかった。


もっとしっかり、あの時、幸姫の手を握っていれば。
幸姫の手を離さなければ。

幸姫が誘拐されることはなかったんだ。


玲子は深いため息をつく。
希美は少し躊躇いながらも続けた。

『取り合えず警察で車輌の行方を追ってみたんだけど、京都の亀岡市役所近くの国道9号線で、該当車を見かけたのが最後だった』

希美の言葉を聞いて、玲子はごくりと唾を飲んだ。

「ありがと!希美」

『ちょっと、れいちゃん!?無茶なことしちゃ』

希美が言い終わらないうちに、通話を切った。


ごめんね、希美。でも、幸姫を早く助け出さなくちゃいけないの。


玲子は隣でじっと見つめていた幸村の手を取り、頷いた。

「亜姫ちゃんのお父さん」

声をかけると、ゆっくりと頭を持ち上げて、玲子の方を見てきた。

「居場所、わかるかも知れませんが、一緒に来ますか?」

言われて、目が大きく見開かれる。

「本当ですか?」

「保障はないですが…ただ、警察に協力は仰げないでしょうから。私はこれから、ゆっきーと車が目撃されたあたりにいこうと思ってます」

玲子がそう言うと、亜姫の父親は、がしっと肩をつかんできた。

「わ、私も連れて行ってください!」

玲子は頷き、警官に見つからないように、急いで側にいたタクシーに乗り込んだ。