流れ星に願いを 〜戦国遊戯2〜

「そうだね、明日は金曜日で、私は仕事があるから、あさっての土曜日。3人で一緒に新幹線に乗ってどっか行こうか」

玲子がそう言うと、幸姫はやった!と立ち上がり、幸村に抱きついた。幸村は少しほほを赤らめながら、やったな、と幸姫の頭を撫でた。

「ほら、幸姫。髪の毛乾かしちゃわないと、風邪ひくよ」

玲子に言われて、幸姫は大人しく幸村のひざの上に座る。玲子は仕方がない、といった表情を浮かべると、幸姫のそばによっていき、すばやく髪を乾かしてやった。

玲子の手が幸姫の髪を丁寧に梳かしながら乾かしていく。幸村はそのとかされた髪をやさしく撫でてくれる。


あさってにはみんなでお出かけするんだ!


これから先の楽しみと、そして、髪を触られるくすぐったさと気持ちよさで、すぅっと眠りについた。

「幸姫?…あぁ…寝ちゃった」

笑いながら玲子が言うと、幸村はその寝顔を愛おしそうに見つめていた。

「可愛いな。さすがは玲子の子だ」

そういわれて、玲子は少し照れた表情をする。

「何言ってるの。幸姫はゆっきーの子でもあるんだから」

そういうと、そっと幸姫の頭を撫でた。ドライヤーを止め、2人は幸姫をしばらく黙って見つめていた。

「お館様や佐助にさくら。みなに見せてやりたいな」

そう言うと、じっと幸村は玲子の方を見つめてきた。

「1人で大変だっただろう」

幸村の言葉に、玲子は微笑みながら首を横にふった。

「幸姫はほんとにいい子に育ってくれたもん。ゆっきーみたいに、とってもやさしくていい子に」

そう言うと、幸村は玲子の頬をそっと撫でた。

「ありがとう。俺は幸せ者だな」

そう言うと、そっと、優しく玲子にキスをした。玲子もそっと目を閉じた。