流れ星に願いを 〜戦国遊戯2〜

幸姫は玲子に髪を乾かしてもらいながら、幸村と玲子の二人の会話をじっと聞き入っていた。

「さくらは元気?」

「ああ、もうすっかり良くなってな。実は、近々、慶次と祝言を挙げる予定だ」

「えぇっ!?ほんとに!?」

「あぁ、本当だ。なかなかあの2人はお似合いだったぞ?」

「へぇ…そっかぁ」

「ところでそれはなんだ?」

「あぁ、これ?これはドライヤーっていって、こうして風を出して髪を乾かすの。ほら」

ふっと風があたらなくなった。

「な、なんだ!?暖かいぞ!?」

みると、玲子が幸村にドライヤーを向けて遊んでいる。なんだか楽しそうだ。

「すごいな、このようなものがこちらにはあるのか」

感心したように、幸村はまじまじとドライヤーをみた。玲子は笑いながら、また、幸姫の髪を乾かしはじめる。

「何もかもがあの頃とは違うでしょ?」

「そうだな。…あ、ならばしんかんせんとやらもあるのか?」

「もちろん」

「そうか!ぜひこの目で一度見てみたいな」

幸村の言葉に、幸姫も反応する。

「わたしもみたい!」

ばっと顔をあげたので、玲子は少し慌てる。ドライヤーを髪に向け直して乾かしながら、玲子は少し唸った。