流れ星に願いを 〜戦国遊戯2〜

お遊戯が終わり、今日の自分のでる種目はもうない。終われば、保護者の元へ戻ってもいいのだが、どうしても戻る気にはなれなかった。

「あれ?幸姫ちゃん、戻らないの?」

後ろから希美に声をかけられ、思わず俯いた。

「…さっきお遊戯がんばったんだから。きっと、褒めてくれるよ」

言われて涙が出た。

「えっ!?どうしたの?」

慌てる希美に、幸姫は頭をふった。

「だって…れいちゃん、こなかったもん。ゆきむらだって、おはなししてて、きっとみてないもん」

ぼろぼろとこぼれる涙で、あっという間に顔がグシャグシャになる。

「まさか。あの人にかぎって、幸姫ちゃんの踊り見てないなんてことは絶対にないよ」

「…ほんとに?」

希美の言葉に、少しだけ顔を上げた。

「本当に。だって、幸姫ちゃんのことが大好きなんだもん。絶対に見てるよ」

そう言うと、希美はタオルを持ってきて、幸姫の顔を拭いた。

「泣いてたら帰れないから…はい、もうこれで大丈夫」

綺麗に拭いてもらい幸姫は少しだけ目を赤くしながら笑った。

「せんせ、ありがとう」

「どういたしまして」

ほんの少しだけ、胸の中のモヤモヤが晴れた気がした。