ほとんど何も入っていない鞄を振り回し、デレデレと頬を崩す。


誰か他にいたら、"アホ"と呆れられるだろう。

でも、今はそんなの全然気になんない。




さっきの電話で、今から制服のサイズ合わせに呼ばれた。


きっと、同じように受かった娘と顔合わせできるしはず。



可愛くてぃぃ娘なんだろうなぁ〜

そぉ思うと、自然に足が速まる。


スキップのまま猛スピードで靴箱に差し掛かった時、悪態と共に、黒い物体が目の前を掠めていった。




「くそっ!!」

――ドサッ
『ギャーー!』




*