近くに雨水がいないか、辺りを見回した。 「今日は家に帰った。」 「そうなんだ。」 あたしは立ち上がって、この部屋を出ようとした。 「あ、なんで連絡したいの?」 海に振り返って聞いた。 「知ってたら、お前に携帯持ってるかなんて聞くかよ。」 そりゃそうだ。 部屋を出たら、倉庫に入らないで来た時と同じ場所に良壱がいた。 「はい。これ。」 棚の奥から持ってきた2つの鍵を渡す。