長い学校が終わる。 「あたしの通ってた学校はもっと普通だった。」 二人の一歩先を歩く。 「異常に荒れてるんだよ。」 爽やかに夏弥は笑う。 笑い事ではないのだけれどね。 「お前の求める普通って荒れてる学校の方だと思うけど。」 良壱は真面目な顔をして言う。 「さいてーだね。イラつくね。ムカつくね。殴ってもいいかな。」 あたしは袖を捲る。 「那瑠、落ち着いて。」 夏弥はあげそうになっているあたしの拳を下げる。