ゴンッ。

「いったぁ。」

あたしが良壱の手元を見過ぎて、頭がぶつかった。

鈍い音をたてて。

「お前なぁ…。」

顔に(怒)マークがついてます、良壱さん。

良壱から貸して貰った黒いYシャツの襟元が、良壱の一本の指で持ち上げられた。

ふわりと腰が持ち上がる。