油断してる隙に、ケースを取られそうになったからケースを放った。 でも、良壱は微塵も視線を動かさず、あたしを見ている。 今ここで家に来た人は、あたし達を見て何を思うんだろう? 襲われそうになってる女が男と至近距離で睨みあってる…。 変な方へ行った思考を取り戻してあたしは、言葉を紡いだ。 「だからね?つまり…あんまり煙草吸わないで欲しい。」 「思い出すからか?」 良壱は静かにあたしの腕に触れた。