それでも上から聞こえるのは、あたしが俯いてるせいか。 風呂上がりの良壱からはあたしと同じ石鹸の香りがした。 くらっとなりそうな頭を叩き起こし、ケースをグッと握る。 「なら、あたしにも煙草吸わせて。」 「は?」 「それなら、返す。」 何て条件か、と自分でも思った。 同じように長生きしたいと思っていたのに、自ら同じように早く死にたいだなんて。 今更、自分の馬鹿さ加減を知る。 「何がしたいんだよ。」