その叫びに、羽瑠はあたしの目を見る。 「羽瑠は、いつも逃げてる。 お母さんの事も。 ねぇ、わかる? 二年間、あたしがどんな思いでこの街を逃げ回っていたか!!」 喧嘩の時は、いつも冷静なのに。 今回はネジが弾け飛ぶように、喚いていた。 「落ち着け、那瑠。」 「羽瑠のこと“青い鳥”の総長だからって、お兄ちゃんって呼べないのわかんないでしょう!!」 「わかったから、落ち着いてくれ。」 「わかってない!!」 羽瑠はあたしの腕を掴んで、引き離す。