カランカラン…と転がっていく。 「二年前のケリをつけに来てんだよ。 歯食いしばれや。」 羽瑠の胸ぐらを掴む。 羽瑠の目は、あたしを見ていなかった。 …なんで。 「…気の済むまで殴れ。お前がそれで、ケリがつくと思うんなら。」 自嘲するような口振り。 「…んで…。」 あたしは俯いた。 「あ?」 羽瑠が聞き返す。 顔を上げて言ってやった。 「なんでいつも逃げようとすんの!! なんで向き合おうとしないのよ!!」 あたしからではのは、怒鳴り声ではなく。 叫びだった。