クスクスと夏弥は笑って牛乳のコップを、自分のコーヒーに傾ける。

白い牛乳が渦を巻く。

「…色々迷惑かけて、ごめんなさい。」

口が勝手に言っていた。

「まぁ、無茶のし過ぎだな。」

呆れた顔であたしを見ている良壱。

あたしが言いたいのは、無茶の方ではない。

“青い鳥”の事を黙っている事。

あたしは曖昧に笑った。

窓の外は、寒い寒い冬の青い空が広がっている。