それで、近くにいながらも良壱のお説教に口を挟まなかった夏弥を少し恨んだ。 「…そういえばさ。」 あたしは、闇討ちにあって…逆にやってしまった腕の包帯を見る。 「…ヤってしまったのかもしれない。」 殴ったり、蹴ったりしてしまったあの男のことを思いだす。 「…ヤられたのか?」 急に心配そうに口を開く良壱。 「…ヤられたけど…。」 ヤり返してしまった。