沈黙に耐えられなくなったのは、あたしだった。 さっきまで怖いくらいに冷静だったのに。 「知ってる。」 「え?」 夏弥の驚いた声が、部屋に響く。 「あんた達が何の原因で対立してたか、大体知ってんの。」 隣に座る良壱は、こっちを向かなかった。 「…さっき、なんで殴った?」 夏弥は聞く。