「何の…事?」 丁度、並んだ鈴を睨む。 「怖い顔しないでよ。 二年前の龍と虎の対立してた訳のこと。」 知らないの?という顔で見られる。 「…何が言いたいの。」 カバンを握る手に力が入った。 「龍と虎ってね、実は。」 あたしの視界には良壱も夏弥もいなかった。 ただ、鈴が話していた。 その喋り方は別に馬鹿にしたようでもなくて、ただ情報を提供してくれる奴のようだった。