良壱も夏弥も顔を歪めている。 「あれ、ここの学生だったんだ。」 雅がいった、南の女、鈴が駐輪場で多分、ここの男子生徒といた。 良壱を見て会釈をするから、きっと龍の人間なんだと感じた。 「蝶々のガキと絡んでるんだ?てか龍と付き合ってるって本当なの?」 楽しそうに聞く鈴。 あたしは呆れたように溜め息をついた。 そして、良壱も歩いて追い抜こうとした。 「そのガキ、知ってるの?」 鈴の試すようなその声に足が止まる。 あたし達は振り返った。