「それとお前の悪い友達だが……藤城が解決する」

「え?」

なんで?

兄様がやってくれるんじゃないの?

私は頭を持ち上げると、兄様の顔を見た

「俺がやる必要はない
藤城ができないのなら、俺がやるが……
好きな女を守れないような男に、莉子を託すつもりはない」

兄様が部屋を出ていった

どうして?

兄様はどうして厳しいの?

兄様は何でもできるし…冷静に考える力もある

兄様ができるからって、私にできるとは限らないのに

どうして、高い目標ばかりを私に押し付けるの?

今は、藤城君と一緒に居たいという気持ちを大事にしちゃいけないの?

やっと幸せになれると思ったの

普通の恋愛ができると思ったの

だから…もう少しだけ…

それさえも駄目なの?