でも女の子を見ても余り驚かなかった。



理由は一つ。
ロストだ。
彼もウサギ耳だからで、最初は驚いていたが、やはり後から気にしなくなったし、この世界では普通なんだと分かっていたからかもしれない。







「こんにちは、帽子屋ヴィンス=ローターに三月ウサギのミシェル=ローズ」



にこやかにロストは挨拶をする。


ヴィンスと呼ばれた男は紅茶の入っているカップをテーブルに置きこちらを見て、ミシェルと呼ばれたウサギ耳の女の子もやっていた事を止め、こちらを見た。






「……何の用だ?ロスト」


面倒はごめんだぞ、と言いたげな目でこちらを見るヴィンス。


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