「八百屋には行かないのよ?」



また八百屋か……何かあるの?八百屋に……



「うん!大丈夫、そんな野菜好きじゃないし」



「ダメよ、野菜は食べなきゃ!良いわね!?」



「え?そりゃあ、嫌いじゃないけど……」



なんで、向きになってるの?遠子……怪しいな。



「アタっ……」



だから、ハンマーなしだって!!



もう最悪だよ!このセバスチャン!!



「アタっ、痛いです!」



「セバスチャン、もうやめなさい。痛がってるわよ。手加減しなさい。あなた、静奈よりも、年下なんですから」



「年、下!?」



「ええ、彼は、あたしのボディーガード兼執事なの。名前は、本名言って良いかしら?」



セバスチャンは頷いた。



「彼は、ヨシキライトよ。漢字では美樹来斗って書くの」



「ふ~ん」



バシン…



あたしの頭をまたハンマーで殴る。



「痛いから!」



浩介は、あたしの頭を優しく撫でてくれる。



「お前、来斗って言ったよな?」



来斗は、頷いた。



「お前、殴るぞ?これ以上静奈になんかしたら」