「寒いかも。」 私は机の木目をみる。 「雪、降るかな…。」 菜月の言葉が終わった所で、予鈴がなった。 菜月は私の机から離れて自分の机に戻った。 「起立、礼。」 クラス委員の言葉で、授業が始まる。 窓の外を見た。 雪が降ればいい。 そうして、世界を真っ白にして。 神様。 雪を降らせてください。 そしたら、私の心も過去も真っ白にしてください。